電磁ブザーとは|BuhinDana

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電磁ブザーは、電気信号を音に変換する電子部品の一種です。幅広い電子機器に使用されており、その用途は多岐にわたります。本記事では、電磁ブザーの基本的な仕組みから、似ているけれど異なる圧電ブザーとの違い、そして選定方法やメーカー、価格帯まで、電子部品の購買担当者やエンジニア、電子工作愛好家の方々が知りたい情報を詳しく解説していきます。
ブザーの基本的な説明、利用例、電磁ブザーと圧電ブザーの比較、技術的な特徴、選定ポイント、取り扱いメーカー、市場価格帯についてご紹介します。

電磁ブザー|BuhinDana
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電磁ブザーの概要

ブザーは、電気信号を音に変換する電子部品であり、警告音や確認音など、様々な用途で活用されています。電磁ブザーもブザーの一種で、その動作原理は電磁誘導を利用しています。一般的に、ブザーは能動ブザーと受動ブザーに分類され、能動ブザーは内部に発振回路を内蔵しているため、直流電源を接続するだけで音が発生するのに対し、受動ブザーは外部に発振回路を接続する必要があります。

ブザーの基本的な説明

ブザーは、電気エネルギーを音響エネルギーに変換するトランスデューサーの一種です。電子機器において、ユーザーへの情報伝達や警告、操作確認などの目的で広く使用されています。ブザーが発する音は、単一のトーンであったり、断続的なパルス音であったりと様々です。

ブザーの利用例

ブザーは私たちの身の回りの様々な電子機器に組み込まれています。例えば、電子レンジや洗濯機のような家電製品からの操作完了を知らせる音、パソコンの起動音、自動車のシートベルト非装着警告音やバックブザー、火災報知器や防犯アラームの警告音などが挙げられます。

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電磁ブザーと圧電ブザーの比較

ブザーには電磁ブザーと圧電ブザーの主に2種類があり、それぞれ異なる原理で音を発生させます。これらの違いを理解することは、用途に適したブザーを選択する上で重要です。

両者の相違点

電磁ブザーと圧電ブザーの主な違いは、その動作原理と構造にあります。電磁ブザーは電磁力によって振動板を動かして発音するのに対し、圧電ブザーは圧電素子の伸縮を利用して音を発生させます。この原理の違いにより、駆動電圧や消費電流、音質、構造などに差が見られます。

構造の違い

電磁ブザーと圧電ブザーは音を出す原理が異なるため、内部構造も大きく異なります。電磁ブザーはコイル、磁石、振動板などで構成されているのに対し、圧電ブザーは圧電素子と金属板を貼り合わせた圧電振動板を主な構成要素としています。

電磁ブザーの構造

電磁ブザーは主に発振器、電磁コイル、磁石、振動する振動板、ハウジングで構成されています。電源が供給されると、発振器によって生成されたオーディオ信号電流が電磁コイルを流れ、磁場が発生します。この磁場と永久磁石の相互作用により振動板が周期的に振動し、音が発生する仕組みです。

圧電ブザーの構造

圧電ブザーは、圧電素子と金属板を貼り合わせた圧電振動板と、それを組み込むケースから構成されます。圧電素子に電圧が印加されると、圧電効果によって素子が伸縮し、この動きが金属板に伝わることで振動板がたわみ、音が発生します。ケースは音圧を高める共鳴器としての役割も果たします。

外見による識別方法

電磁ブザーと圧電ブザーは外見が似ていることが多いため、見た目だけで区別するのは難しい場合があります。しかし、音が出る穴(サウンドホール)から内部が見える場合、電磁ブザーの場合は金属製の振動板が、圧電ブザーの場合は真鍮色の圧電フィルムが見えることがあります。振動板の主成分が鉄である電磁ブザーの振動板は銀色に見えるのに対し、圧電フィルムのベースが銅である圧電ブザーの振動板は真鍮色に見えるため、この色の違いで識別できる場合があります。

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電磁ブザーの技術的な特徴

電磁ブザーは、その動作原理に基づいたいくつかの技術的な特徴を持っています。これらの特徴を理解することは、アプリケーションに最適なブザーを選択するために不可欠です。

駆動方式と原理

電磁ブザーの駆動方式は、電磁誘導の原理に基づいています。内部のコイルに電流を流すことで磁場を発生させ、この磁場と内蔵された磁石の間に働く力によって振動板が振動し、音を発生させます。この振動の周波数によって音の高さが決まります。

駆動に必要な回路

電磁ブザーを駆動するためには、一般的にトランジスタなどの増幅器を含む駆動回路が必要です。特に、自励式ではない電磁ブザー(トランスデューサータイプ)を使用する場合は、外部に発振回路を設計して接続する必要があります。誘導性負荷である電磁ブザーには、トランジスタなどの適用可能な増幅器が必要で、トランジスタにはブザーの定格電流の3倍の電流に耐えられるものが推奨されます。また、ノイズ抑制や回路保護のために、ブザーと並列にダイオード(ショットキーダイオードが好ましい)を配置することが推奨されます。

主要な仕様

電磁ブザーを選定する際には、いくつかの主要な仕様を確認する必要があります。これには、動作電圧、消費電流、音圧レベル、本体サイズ、接続方法などが含まれます。

動作時の電圧

電磁ブザーの動作電圧範囲は製品によって異なりますが、一般的に圧電ブザーと比較して低い電圧で動作するものが多いです。1.5Vから24Vの範囲で動作する製品が多く見られますが、1.5V程度の低い電圧で動作する電磁ブザーも存在します。

消費する電流

電磁ブザーは、圧電ブザーと比較して一般的に消費電流が大きい傾向があります。通常、20mA以上の電流が必要となることが多いです。カタログに記載されている平均消費電流は、電流を制限せずに定格電圧を印加した場合の平均値であり、実際には平均電流の2〜3倍のピーク電流が必要になる場合があります。

音の大きさ(音圧)

ブザーの音の大きさは音圧レベル(SPL:SoundPressureLevel)で表され、デシベル(dB)を単位とします。電磁ブザーの音圧レベルは製品によって異なりますが、一般的に85dB/10cm程度のレベルに達するものがあります。音圧は入力電圧に比例し、ブザーからの距離が2倍になると約6dB減衰する特性があります。周囲の騒音値に対して3dBから10dB程度の音圧差があれば、人間が音を識別しやすいと言われています。

本体の大きさ

電磁ブザーの本体サイズは、用途や必要な音圧などによって様々なものが提供されています。一般的に、直径7mmから25mm程度のサイズの製品が多く見られます。薄型タイプや小型タイプなど、実装スペースに合わせた選択肢があります。

接続の方法

電磁ブザーの接続方法は、製品の形状によって異なります。プリント基板に直接取り付けるためのピン端子タイプや、リード線が出ているタイプなどがあります。ピン端子タイプは、直接基板にはんだ付けして実装することが可能です。

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ブザーの選定ポイント

ブザーを選定する際には、使用する機器の要件や環境に合わせていくつかの重要なポイントを考慮する必要があります。

構造と技術の検討

電磁ブザーと圧電ブザーのどちらを選択するかは、まずその構造と技術的な特徴を理解し、アプリケーションの要件に照らし合わせて検討することが重要です。例えば、低い電圧で駆動したい場合や、特定の音質が必要な場合には電磁ブザーが適していることがあります。一方、低消費電力が重要な場合や、より広い電圧範囲で動作させたい場合には圧電ブザーが適している場合があります。

必要な駆動回路

ブザーが自励式(内部に発振回路内蔵)か、他励式(外部に発振回路が必要)かを確認する必要があります。自励式の場合は直流電源を接続するだけで動作しますが、他励式の場合は別途、ブザーを駆動するための発振回路を設計・準備する必要があります。駆動回路の設計には、ブザーの電気的特性(直流抵抗など)を考慮する必要があります。

定格電圧の確認

使用する電源電圧とブザーの定格電圧が合っているかを確認することは非常に重要です。ブザーの動作電圧範囲内で使用しないと、正常に動作しないだけでなく、故障や発煙・発火の原因となる可能性があります。電磁ブザーは比較的低い電圧で動作するものが多いですが、製品ごとに仕様を確認する必要があります。

取り付け方法

ブザーの取り付け方法も選定時の考慮事項です。プリント基板に直接実装するのか、筐体に取り付けるのかなど、実装方法に適した端子形状や取り付け構造の製品を選択する必要があります。ピン端子タイプやリード線タイプ、ネジ止めタイプなど、様々な取り付け方法に対応した製品があります。

形状の選択

ブザーの形状は、円形や四角形など様々なものがあります。実装スペースやデザインに合わせて適切な形状を選択する必要があります。また、音が出る方向が上方向か側面方向かによっても型番が異なる場合があります。

音圧レベル

ブザーが発する音の大きさ、つまり音圧レベルは、その用途において非常に重要な要素です。周囲の騒音環境下でブザーの音が聞き取れる十分な音圧があるかを確認する必要があります。製品のデータシートに記載されている音圧レベルは、特定の条件(測定距離や駆動電圧など)での値であるため、実際の使用環境での音圧を考慮して選定することが重要です。

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電磁ブザーを取り扱うメーカー

電磁ブザーは様々な電子機器に使用されるため、多くの電子部品メーカーが製造・販売しています。代表的なメーカーを知っておくことは、製品選定の際に役立ちます。

主な製造企業

電磁ブザーを製造・販売しているメーカーは多数存在します。例えば、TDKは電磁ブザーのラインナップを持っています。他にも、台湾のFineTecや韓国のSPL社などがブザー製品を取り扱っており、株式会社SameSkyJapanや三誠エレクトロニクス株式会社といった企業もマグネチックサウンダ(電磁ブザーの一種)を提供しています。これらのメーカーは、幅広い仕様の電磁ブザーを提供しており、用途に応じた製品を見つけることができます。

ブザーの市場価格帯

ブザーの価格は、種類や仕様、メーカー、購入数量などによって大きく異なります。ここでは、電磁ブザーの一般的な価格帯について概観します。

価格の目安

電磁ブザーの価格は、非常に安価なものから比較的高価なものまで幅広いです。一般的な小型の電磁ブザーであれば、数十円から数百円程度で購入できるものが多いです。特殊な仕様や高音圧の製品、産業機器向けの製品などは、より高価になる傾向があります。具体的な価格については、各メーカーや販売店にお問い合わせいただくか、電子部品の通販サイトなどで確認するのが良いでしょう。

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